03.創発の原因の可能性-選択性-多体問題-形状の情報

作成日: 2023/03/09 更新日: 2023/05/08 サイトの紹介と使い方



初めに

  1. 創発に依る現象について記述します。
  2. この記事は、連番記事となっているので、「最後に」の下部から次の記事あるいは、前の記事に移動してください。


概要

  1. 創発の解明には、「現象の起こる理由を知る」と「その法則を見つける事」が必要です。
  2. この記事は、「現象の起こる理由を知る」の仮説と可能性を記述します。

仮説と可能性

選択性

  1. 創発に依る現象は、ある組み合わせの場合から選択性を持って(特別な組合せによって)発生すると考えます。
  2. そして、その組み合わせの繰り返しや階層を持つと考えます。

タンパク質の生成

  1. 特定のアミノ酸配列からだけタンパク質は生成されます。
    82.アミノ酸配列とタンパク質-重複順列の場合数を参照してください。
  2. その特定のアミノ酸配列の情報を教えてくれるのは遺伝子なので、人類が自然界に存在しないアミノ酸配列を発見することは、現代のスーパーコンピュータを用いたとしても、最低でも数兆年は必要です。
  3. そして、タンパク質の生成は、数段階のステップを踏むので、そのステップが(未知の)法則の繰り返しか階層構造を持つのではないかと考えます。
    「タンパク質の生成の一次構造(アミノ酸配列)が、後続のステップに影響を与えている」のではないかという研究者が多いようですが、筆者も特定のアミノ酸配列の構造的な繰り返しによってタンパク質の生成のステップが起きているのではないかと考えます。

元素番号の違いに依る元素の性質

  1. 例えば、ネットで「元素 性質 なぜ」や「元素 性質 違い」と検索しても、「メカニズムの説明」や「同素体のこと」、「元素の分類のこと」などの記事しかヒットせず、「性質の違いの説明」はありません。
  2. 陽子の個数が違うだけで、元素の性質が違うのは、確率的にほぼ100%起こります。
    これは、上述の「タンパク質の生成」のあり得ない確率(組み合わせからの選択性)と真逆の選択性だと考えます。
  3. しかしながら、陽子も波動性を持っているならば、光が広域の周波数帯を持っているように、陽子も周波数帯の幅を持っている可能性があります(つまり、陽子は特定の周波数でだけこの世界に存在する)。
    複数の陽子が集まることによって、その周波数が変化していくと考えます。
    その周波数が元素の性質を決定していると考えます。
  4. 筆者は、超弦理論などに期待したいと思います。

多体問題

  1. 多体問題とは、2つの質点の関係は方程式で解けるが、3点以上の質点は方程式で解けないというものです。
    この多体問題は主として惑星の軌道計算で扱いますが、現在は近似式を用いて計算しています。
    尚、質点とは、質量を持った「個」のことです。
    また、これは重力の問題です。
  2. 私たちは惑星ほど大きな質量を持っていませんが、どのような物質であっても必ず質量を持ちます。
    つまり、物質を考える時、必ず「個」は質点を持ちます。
  3. この質点が上述の組合せの選択の特異性と関係していると考えます。
    何故なら、どのような質点もミクロの世界では、重力によって運動を与えられているからです。
    そして、同じ組み合わせの運動は同じになります。

形状の情報

  1. ここでいう形状とは、三角形とか多面体のことです。
    3次元では、計算できないほど多くの複雑な形状が存在します。
  2. 「計算できないほど多い」かつ「それぞれがユニーク」ということは、それを情報として扱うことができるということです。
    代表的なものに2進法のビットを情報として扱う現代のコンピュータが挙げられます。
    つまり、情報とは『「計算できないほど多い」かつ「それぞれがユニーク」であるときに有益性を持つ』と考えます。
    そして、2進法のビットのようなの情報種がこの世界には多く存在しています。

受精卵の原腸陥入

  1. 受精卵は人体構成の最初期の段階で細胞分裂や原腸陥入という現象が、起きます。
  2. 原腸陥入では、受精卵が6つの領域(外中内3x左右2)に区分けされて、それぞれの領域が、心臓などの臓器や脳、皮膚といった人体の部分に割り当てられます。
  3. しかしながら、何故それぞれの領域が人体の部分に割り当てられるのか?解明されていません。
  4. 上述したように「計算できないほど多い」に違反するように見えますが、人体の部分から考えれば6領域というのは、余りにも少なすぎます。

巡回セールスマン問題

  1. 巡回セールスマン問題は、点の配置が凸図形の時、凸図形を構成するように点を結べば、それが解になります。
  2. 従って、多くの点が凸図形の内側に入り込むほど解を導き出すのは、難しくなります。
  3. この法則が解ければ、巡回セールスマン問題の厳密解が求められます。
    尚、これはNP問題を解くこととは意味が違います。
  4. また、納豆菌のような粘菌は、巡回セールスマン問題様の問題を最適で解きます。
    そして、粘菌コンピュータの研究も行われています。

分子構造

  1. 分子は特定の原子の配置構造を持っています。
    現在、この構造解析の研究が行われています。
  2. 例えば、同じ炭素から構成される「炭」や「ダイヤモンド」もこの構造の違いによるものです。
    よく知られている結晶も構造に依るものです。

まとめ

  1. この世界には未知の事象が多く存在します。
  2. 創発について考えるだけでも多くの未知を知りました。
  3. 未知を知るためには「現象の起こる理由を知る」と「その法則を見つける事」が必要です。

最後に

  1. いかがだったでしょうか?
  2. この記事に質問がある方は下記のメールにお問い合わせください。


<<02.創発に依る現象の事例-理論的-自然界

>>04.創発と物質の状態変化を起こす閾値の比較

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