作成日: 2023/03/12 更新日: 2023/03/25 サイトの紹介と使い方
概要
- 03.創発現象と閾値の比較において、筆者は目ぼしい結果を得ることはできませんでした。
- しかし、明らかにしておくことは、人類のたゆまぬ独力にも関わらず、この世界の事象の全てを人類は把握しておらず、また事象の原因の全てをも把握していないことは確かです。
- この世界の現象の原因は、創発現象と閾値だけではありません。
また、創発現象が複合事象である可能性も十分あり得ます。 - この記事では、創発現象の原因となる単純事象と起こりうる事象の全体集合について考察したいと思います。
そして、起こりうる事象の全体集合と単純事象から創発現象の起こる確率も考察したいと思います。
確率論
- 現代の確率論である公理的確率論を簡単に定義すると次のようになります。
- 標本空間:起こりうる事象の全体集合(全事象)である。
- 事象:単純事象(根源事象)は、全体集合の1要素(元)である。
- 事象(要素)の全てを加算したもの(完全加法族)と全体集合(標本空間)は等しくなる。
- 確率:単純事象の部分集合(単純事象数)/全体集合(全事象数)とする。
- 創発現象において、単純事象を定義することは、困難なので単純事象を単純事象の部分集合と考えて、上述の完全加法族の定義を充たしたいと思います。
- 尚、閾値を確率論で求めることは難しく、それは、確率ではなく法則と捉えたいと思います。
創発現象の出現は確率か?法則か?
- 創発現象の単純事象を特定することは、現時点で困難ですので、今対象にしている全事象は、全事象に属する単純事象の部分集合の和であると考えます。
つまり、その部分集合は単純事象の小集合だと考えます。
このことから、創発現象は階層的な集合を木構造として構築していると予想します。 - そして、重要なことは、創発現象の全事象の事象数は要素の組み合わせの通り数(場合数)になることです。
順列Pと組み合わせCの基礎と公式から、組み合わせが次のようないくつかの種類を持っていることが分かります。- 組み合わせ
- 順列
- 重複順列
- 上記の組み合わせの種類の全てが、通り数(場合数)の計算に!(階乗)を含んでいることがわかります。
つまり、創発現象の全事象の標本空間である通り数(場合数)は、日常ではほとんど縁のないほど巨大な数値を示しますので、1つの単純事象(創発現象)の起こる確率は限りなくゼロに近いものとなります。 - 結論として、得られることは日常目にする日常と違う現象のいくつかは、ゼロに近い確率を遥かに上回る頻度で出現しています。
つまり、創発現象は、確率によって出現するのではなく、ある法則を持っていると考えられます。
最後に
- 創発現象の単純事象を特定することは困難ですが、これを見つけないと先に進めません。
- 創発現象はある法則で出現していることは明らかです。