91.コンピュータの種別と分類

作成日: 2023/02/02 更新日: 2023/03/25 サイトの紹介と使い方
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概要

  1. 私たちに身近なパソコン(PC)も、コンピュータの種別の1つです。
  2. この記事は、ハードウエアとソフトウエアの双方を含んだコンピュータの種別とその分類を行います。
  3. コンピュータの性能の高さは、処理速度と処理できるデータ量で決定します。
  4. グラフィック性能の高さなどに特化したコンピュータなども存在しますが、この記事では考慮しません。

コンピュータの種別

  1. コンピュータには次の3つの種別があります。

スーパーコンピュータ

  1. 性能が最も高いコンピュータです。
  2. 世界の多くのメーカーが、しのぎを削って世界NO.1のスーパーコンピュータを開発しています。
  3. 特徴は、処理速度と処理データ量が、世界レベルで優れていることです。
  4. 用途は、例えば気象データの処理が挙げられます。
    この処理結果は、私たちに天気予報として結果を示してくれます。

ミドルコンピュータ

  1. 性能がスーパーコンピュータとパーソナルコンピュータの中間のコンピュータです。
  2. 一般にミドルコンピュータは、その定義の範囲が広いので、別称も多く存在します。
    例えば、下記のように呼ばれます。
    1. ミニコンピューター:VAXなどが有名です。
    2. ワークステーション
    3. ハイスペック・パソコン
  3. 上述の理由(定義の範囲が広い)で用途は、多岐にわたります。

パーソナルコンピュータ

  1. 適度な性能、価格のいわゆる、最も身近なパソコン(PC)のことです。
  2. 用途は、個人使用や簡単な業務となります。

サーバーと端末、スタンドアロン

  1. コンピュータは、サーバーと端末、スタンドアロンに分類されます。
  2. サーバーと端末、スタンドアロンは上述の3つの種別とは別に分類されます。

サーバ

  1. サーバーとは、データをネットワークで繋がった各端末、あるいは他のサーバーに供給するコンピュータです。
    データの供給は見かけだけのこともあります(詳細は下記の端末の項目で行います)。
  2. ほとんどの場合、端末より高性能のコンピュータが使用されます。

端末

  1. 通常、端末は自分が操作する機器にデータを保持しません。
  2. データはサーバから供給されます(自分の端末が行なったデータの処理結果はサーバに返します)。
  3. あるいは、端末はサーバにデータ処理のコマンドを送るだけで、データ処理はサーバが行ないます。
    この時、途中経過などを自分の端末に表示させると、あたかも自分の端末が処理しているように見えます(これを見かけの処理と呼びます)。

スタンドアロン

  1. ネットワークに繋がっていないコンピュータのことです。
  2. また、コンピュータの状態をネットワークに繋がった処理をしている時「オンライン」、繋がっていない時「オフライン」と呼びます。
  3. 仮に、物理的にネットワークに繋がっていても(例えば、インターネットに繋がっていても)、自分の端末(機器)上に存在するデータだけを処理しているとき、その機器は、オフライン状態にあると言えます。
    このオフライン状態のことをスタンドアロンと呼びます。
  4. 上述のことから、私たちが日常よく使うパソコンは、端末でもあり、スタンドアロンでもあります。
  5. 蛇足ですが、スマホやタブレットも端末として、使用できます。
    但し、(マウスやキーボートの性能によって)使いづらいので、お勧めはできません。

パソコン・レンタルサーバ・クラウド(サービス)

  1. また、別な角度からコンピュータを次のように分類します。

パソコン

  1. パソコンは、パーソナルコンピュータの略称で、いわゆる個人使用が目的で作られたコンピュータです。
    もっとも、最近のパソコンは性能がいいせいか、多くの企業でも利用されているようです。
  2. パソコンは、基本的にデータを自分のハードディスクなどに保持しますが、私たちは認識しているか否かに関わらずにクラウド・サービスも利用しているかもしれません。
  3. インターネットが普及するまでパソコンは、個人が使用するだけのものでした。
    そして、パソコンが代わるたびにデータを移し替えていました。
    最悪の場合、パソコンが壊れると、データも壊れてしまいました。
  4. 上述のように、パソコンとデータは1体のものでしたし、現在のユーザの多くも同じです。
  5. 個人使用の場合、データが壊れても自己責任だけで済みますが、データに責任のある企業などでは、そうはいきません。
  6. インターネットが普及して、レンタルサーバやクラウドサービスが出現するまでは、社内ネットワークをRAIDやツインサーバなどを利用して構築し、データの安全性を確保していました。
    これらを社内サーバ・システムと呼びます。
  7. 昨今では、レンタルサーバやクラウドサービスを利用する企業が増加しているようですが、個人利用には、まだハードルが高いようです。
    そして、レンタルサーバやクラウドサービスを外部(社外)サーバと呼ぶこともあります。
  8. 外部サーバを利用して、パソコンを端末とする時、端末とデータは一体ではなく、どの端末からでも同じ外部サーバのデータを処理することが出来ます。
    これで、パソコンが壊れてもデータは安全です。

レンタルサーバとクラウドサービスの比較

同じ点

  1. 双方共に外部サーバです。
    データもアプリケーションも外部サーバに保持します。
  2. ハードウェアのグレードアップは、全て契約先がやってくれます。

違う点

  1. クラウドサービスは、OSや多数のアプリケーションがあらかじめ用意されています。
    いくつかのアプリケーションは自動的にアップデート(バージョンアップ)されます。
    一方、レンタルサーバは、WordPressなどの僅かなアプリケーションしか用意されておらず、
    環境構築にも手間がかかります。
  2. クラウドサービスのコンピュータは高性能である分、高価です。
    レンタルサーバは、性能がパソコンとクラウドサービスのコンピュータの中間くらいで安価です。
    筆者は下述するレンタルサーバ1台とVPS1台をレンタルしていますが、月々1,000円ほどの支出で済んでいます。

レンタルサーバの特徴

  1. いくつかの契約先がありますので、下記のサイトを参考に選んでください。
    レンタルサーバ・ベスト10
    尚、レンタルサーバの契約先により異なる環境設定が必要になるので、1ヶ所との契約をお勧めします。
  2. 代表的なレンタルサーバの種類は次のものになります。

レンタルサーバ

  1. 標準的なレンタルサーバも、その性能によりランクがあって、価格も違います。
    月々の定額支払い契約で、安価ですが、初期費用が必要になるかもしれません。
  2. OSが選択できますが、ほとんどがUnix系OSです。
    WindowsやMacを探すのは難しいと思います。
  3. OSのインストールやアプリケーションなどの環境構築は全て自分が行わなければなりません。
  4. Unix系OSを使う時、管理者権限が与えられないので、できないことが多数あります。

VPS

  1. レンタルサーバとほぼ同じですが、Unix系OSを使う時、管理者権限が与えられるので、自由度が高いです。
    特に、プログラム言語の開発環境を整える時、必須と言えます。

クラウドサービスの特徴

  1. 3大クラウドサービス(AWS、Azure、GCP)が存在します。
  2. レンタルサーバと比べて性能の高いコンピュータを使用するため、高価となります。
  3. 支払い方法が、従量課金制の場合、月にいくらかかるのか?分からないので、個人が契約することは躊躇われます。

最後に

  1. 現在でも、スマホやタブレットを使い辛いですが、端末として、利用することが可能です。
  2. 問題になるのは、操作環境で、特にディスプレイ・レスが必要になります。
  3. 通信環境が6Gや7Gになると、現在のパソコンのようにOSをインストールする必要がなくなると思われます。
  4. OSもアプリケーションの一部とみなされ、必要な時に必要なアプリケーションが使えるようになります。
  5. そのために、クラウドサービスは安価となり、仮想現実やメタバースが日常的に利用される日も近いかもしれません。

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